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外国人とタコ部屋について

労働基準法の中身というのは、本当は社会人なら知っておかなくてはいけないのかも知れませんが、幸せな社会人生活を送っている人には意外に縁遠く感じてしまうものです
でも、日本で働いている多くの外国人労働者はそうではありません。特に日本に出稼ぎに来ている外国人は、日本の労働基準法に無関心では居られないのが実情です。


労働基準法、第3条:使用者は,労働者の国籍,信条又は社会的身分を理由として,賃金,労働時間その他の労働条件について,差別的取り扱いをしてはならない。
これは労働基準法の中で最も有名な条文だと思いますが、外国人の出稼ぎ労働者はこの法律の効力どころか、残念ながらその精神さえも享受することが難しいことがあるようです。


一例では、最低賃金を遥かに下回る給料、時給換算で500円以下なんていう例もあります。更に色々な必要経費を差し引かれて、長時間残業を余儀なくされながらも月給数万円とかです。
当然、職場環境や生活環境も悪く、日本人と同じかそれ以上の仕事をしながらも立場は研修生として低賃金で働かされ、休日も月1-2日程度。無休や過酷なノルマも当たり前。


生活も、古いアパートの一室にタコ部屋のように何人も詰め込むような劣悪なものです。そしてそんな状態が外に知られないように、外出もダメなら外部との接触も禁じられています。
逃亡することを防ぐために、パスポートや通帳、印鑑などを没収されています。


そんな職業としては、繊維・衣料関係が最も多く、機械・金属加工関係や農業関係それに続きます。これは外国人研修生などに対する不正行為を調査している厚生省・法務省の調査結果です。
その中には正解を代表する大手自動車メーカーも含まれたりしているのです。
日本に来た外国人の、出稼ぎを含む労働者は少し古く2006年の結果ですが、把握出来ているだけでも約100万人、実際にはその倍の200万人はいると想定されています。


仮に200万人いるとしますと、その数は日本の全労働人口の約5%、つまり20人に1人を占めていることになります。
その人達の全部が悪い条件で働かされている訳ではないでしょうが、それでもかなりの数の外国人労働者に対して差別的な扱いが雇い主からされていることは既に問題として現れています。


ただ、ここで疑問なのは、何故そんな環境であるのに外国人労働者は少なくならないのか、です。
それは海外には日本より景気が悪くて働く場所が無かったり、本来の勉強目的や就職目的であったとしても、研修生扱いとしてこのような待遇を受けたりすることがあるのです。


それらの人達には不法入国している人もあり、その場合は更に過酷な労働条件が待っています。不正入国は法律違反ですが、それを承知で安い労働力として働かせることも犯罪となります。
私達の生活を支えている商品やサービスの裏では、このような実態が今でもあるのです。